末端価格6億8千万円相当のコカインが漂流　沖縄・慶良間沖、ブイ付きの袋から約28キロが見つかる　

　那覇海上保安部は15日、慶良間諸島の南方約15キロの海域で昨年8月、ブイ付きの漂流物が見つかり、中から重さ計約28キロのコカイン（末端価格約6・8億円相当）を発見し、麻薬および向精神薬取締法違反（密輸予備）容疑で被疑者不詳のまま那覇地検に書類送致した。第11管区海上保安本部と沖縄地区税関、県警の合同捜査。沖縄税関では1972年の設立以来、一度に押収したコカインとしては最多だという。

　那覇海保や沖縄税関によると、慶良間諸島の南の海域で8月24日、付近を航行中の船から「不審な漂流物を発見した」と税関に通報があった。

　漂流物はブイが付いた黒色の袋で、中には縦15センチ、横27センチ、厚さ5センチほどのコカインを固めた固形物約30個、重さ約28・2キロのコカインが入っていた。約94万回の使用分に相当するという。

　過去には八重山諸島近海で2004年、約103キロの覚醒剤が発見、押収された。沖縄税関と11管は「洋上や海岸で漂流物など不審な物を見つけた際は、不用意に触れたり持ち帰ったりすることなく通報してほしい」と呼びかけている。