米軍が19日に嘉手納基地でパラシュート降下訓練の実施を計画していることについて、県の古堅圭一基地対策統括監は18日午前、嘉手納基地で米空軍第8航空団任務支援群司令官のローラ・ラモス大佐と面会し、訓練の中止を要請した。要請後、記者団の取材に応じた古堅氏は19日の訓練計画について「県や県民の思いをないがしろにしたものであり、大変遺憾だ」と問題視した。「いかなる事情があれ、今後同飛行場でパラシュート訓練を実施しないよう強く要請した」と述べ、嘉手納基地でパラシュート訓練を実施すべきではないと強調した。
この日の要請は昨年12月に同基地でパラシュート訓練が実施されたことに抗議するため予定されていたが、米軍が17日、同訓練を19日に再び実施することを予告したことを受け、急きょ口頭で訓練を中止するよう盛り込んだ。
要請は非公開で行われた。県によると、ラモス大佐は19日の訓練については直接言及しなかった。その上で12月の訓練実施について、1996年の日米特別行動委員会(SACO)で訓練移転先として合意している伊江島補助飛行場の滑走路の状態がかんばしくないためだと説明した。「訓練回数が規定を満たさなければ任務に支障を来す」と述べ、兵士の技量維持などのために重要だと強調したという。 県は、SACO合意を守るよう強く求めた。