浦商(女子ハンド)38年ぶりV 県高校総体第4日


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 2016年度県高校総合体育大会第4日は31日、各地で競技を行い、ハンドボール女子の浦添商が38年ぶり2度目の栄冠を手にした。男子は興南が12連覇。陸上は女子100メートル障害の大城有利加(那覇西)が13秒97で自らの県高校記録を塗り替えた。女子七種競技は外間亜喜(同)が4613点が制して13年ぶりに大会記録を更新、女子1600メートルリレーは中部商業が3分54秒51で11年ぶりに大会記録を塗り替えた。バスケットボールは女子の那覇が4連覇、男子の興南が3年ぶりの頂点。バレーボールは男女とも西原が制し、男子は7連覇、女子は8連覇とした。卓球は男子が前原、女子はコザが制した。ボクシングはライト級の玉城康平(沖水)とピン級の鳩間功野(北谷)が2連覇。バンタム級を制した大湾硫斗(美来工科)は3年連続で3階級の頂点に立った。

女子決勝 後半26分、19点目のシュートを決める棚原有朱(浦添商)(花城太撮影)

◆浦添商 後半、気迫の大逆転/女子ハンドボール
 打倒浦添高校に照準を絞り、玉城晴美監督が「みんなが苦しい練習を積んできた」と自負する浦添商が38年ぶり2度目の優勝という大金星を手にした。
 前半、棚原有朱と狩野笑実の2人を主軸に攻撃を展開するが、堅固な守備で応戦する浦添を追い掛ける展開が続いた。しかし、浦添が単調な攻撃とパス回しにミスが目立ちだすと、浦添商が巻き返し始める。
 猛反撃は、前半無得点の1年・橋口明歩が口火を切った。後半16分、厳しい角度のサイドシュートを見事に決めると、「どこからでも絶対に決めてチームに貢献する」という気迫で速攻やPKを決め続ける。橋口1人に歓声が向けられる時間が続いた。浦添が慌ててタイムを取るも、連続6得点の大車輪の活躍でゲームを振り出しに戻した。
 浦添はゾーンプレスディフェンスで対抗したが、浦添商の勢いは止められず、末吉憂利香のパスカットからの1人速攻と、大城由衣里がダメ押しシュートを決める背中を、悔しさとともに見詰めるしかなかった。
 試合前から浦添を制すイメージはできていたという棚原は「苦しい場面でもっと自分が決めていれば楽にできた。でも、みんなが大事な場面で決めてくれた」と、つらい走り込みを乗り越えた仲間をたたえた。池間春香主将も「最初からペースを握る試合で全国でも活躍する」と話し、大逆転を経験して自信を増した様子だった。(嘉陽拓也)