「米軍の傍若無人な基地運用に憤り」 嘉手納町議会 パラ訓抗議を全会一致 沖縄防衛局に要請


「米軍の傍若無人な基地運用に憤り」 嘉手納町議会 パラ訓抗議を全会一致 沖縄防衛局に要請 5カ月連続となる米軍のパラシュート降下訓練に厳重抗議する意見書を全会一致で可決する嘉手納町議会=26日、嘉手納町の嘉手納町役場
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 【嘉手納】嘉手納町議会(仲村渠兼栄議長)は26日、臨時会を開き、5カ月連続となる嘉手納基地での米軍パラシュート降下訓練に厳重抗議する意見書と決議を全会一致(欠席4)で可決した。同日、嘉手納町の沖縄防衛局に伊藤晋哉局長を訪ね、意見書を手渡した。

 基地対策特別委員会の當山均委員長は、米軍が19日、5カ月連続となる嘉手納基地でのパラシュート降下訓練を実施したことを受け「なし崩し的に(日米特別行動委員会の)合意事項が覆されている状況だ。地元の議会がタイムリーに意見書を上げるべき」と発議の趣旨を説明した。

 意見書と決議では「米軍の傍若無人な基地運用に対し強い憤りを禁じ得ない。例外的措置を盾に常態化する嘉手納基地でのパラシュート降下訓練に対して厳重に抗議する」として、①嘉手納基地の降下訓練を全面禁止すること②伊江島補助飛行場の改修が完了するまで県外・国外で実施すること③「例外的措置」を撤廃すること―の3点を求めた。

 伊藤局長は「伊江島補助飛行場が使用できない状況が継続しており、防衛省として例外に該当すると認識している。同飛行場の早期使用再開に取り組んで参りたい」と回答した。

 要請後、當山委員長は「米側が一回(の要請)で変わるとは思っていない。粘り強く、タイムリーに声を出し続けていく」と抗議の継続を示した。

(金盛文香)