辺野古 大量の土砂に外来種侵入の恐れ 自然保護6団体、IUCNに勧告案


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新基地建設工事で島外から大量の土砂搬入による外来種進入の恐れが指摘される名護市辺野古

 日本自然保護協会を含む国内の非政府組織6団体が、9月に米ハワイ州で開催される国際自然保護連合(IUCN)の総会に先立ち、日米両政府とIUCNに外来生物対策を求める勧告案を提出した。IUCNの総会で沖縄の外来種問題が議論されるのは初。

 勧告案は辺野古新基地建設工事で島外から大量の土砂が搬入されることによって外来種が沖縄に入り込む恐れにも触れる見通し。総会で勧告案が採択されれば、島しょ生態系は外来種に「脆弱(ぜいじゃく)だ」との観点から、辺野古新基地建設計画の見直しを求める声が国際的にも高まりそうだ。

 勧告では外来種を入れない対策を講じる必要性も盛り込む。日本自然保護協会の安部真理子さんは「土砂の搬入前には第三者的立場の専門家による徹底調査が必要だ」と強調した。IUCN日本委員会は勧告案の文言などを調整中だ。