県高校総合体育大会が1日に本格的に始まり、県内各地で18競技を行った。剣道個人戦は男子が西原柚輝(興南)、女子は宮城遥和(同)が頂点に立った。
準決勝から興南勢が独占した男子個人は、3年の西原柚輝が高校生活で初めて優勝に輝いた。同級生の活躍を横目に鍛錬を怠らず、今回の県総体に挑んだ。澤村卓巳総監督と交わした「最後の大会、自分で決めてこい」との約束を果たし「うれしい」とはにかんだ。
身長164センチと小柄ながら、素早く相手の懐に飛び込むのが強み。今大会は、延長にもつれ込んだ3回戦に勝利して自信をつけた。準々決勝では、有望株の照喜名宙(嘉手納)に新人大会の雪辱を果たして勢いづいた。
決勝では、同じ興南の与那嶺寿希の癖を見抜き、序盤から面を決めて流れをつかんだ。試合終了が迫り与那嶺が攻めてくると、つばぜり合いから相手の姿勢を崩し、鮮やかな引き面で勝負を決めた。「身長で上回る相手は、小さい自分が小手や胴を狙うと思っているけど、実は面も得意なんです」と胸を張る。
個人戦初優勝に「全国8強を目指します」と笑顔を見せつつも、すぐに2日の団体戦へと気持ちを切り替える。「先鋒の自分が流れをつくり、チームに貢献したい」と、仲間との優勝へ意気込んだ。
(嘉陽拓也)