コザ高校が19日に実施した「子どもの権利条約」に関する講演会には、自死した男子生徒の母親も参加した。母親は講演会後、琉球新報社などの取材に応じ、「一番は(ほかの親たちに)私たちと同じような思いをしてほしくない。突然息子を失うのは普通では考えられないこと」と語った。事件を継承していくことや再発防止の取り組みが進んでいくことに期待した。
今も事件について考え続けているという。「息子は普通に高校に行って、部活をやって、そのまま卒業すると思っていたのに、それができなかったのはなぜなんだろう」。事件から3年半近くがたち、事件を知らない生徒も増えてきているとして「(息子の死を)なかったことにしてほしくない」と目をうるませた。
講演会については「子どもたちにどれだけ響いたかは分からない部分もあるが、保護者や地域の方々を含めて、自死の問題がありその問題解決、再発防止のために取り組まれていると知ってほしい。今後の取り組みに期待を持ちたい」と感想を述べた。
(外間愛也)