沖縄県と友好省の関係を結んでいる中国・福建省から、省トップの周祖翼・省共産党委員会書記ら24人の友好代表団が28日、沖縄を訪れた。県によると、福建省党書記の沖縄訪問は初めて。
周氏は県主催のレセプションで、経済や文化を中心とした交流の意義について語り「両省県の文化観光協力は可能性が大きい。優位性を発揮し、それぞれの特色のある文化観光ブランドを作り上げ、新時代のニーズに合致する建設的かつ安定した中日関係の構築に新たな貢献をすることを期待している」とあいさつした。
周氏は29日朝に県庁で玉城デニー知事と面会する予定。
代表団は28日、那覇と福建省の福州市を結ぶ直行チャーター便の就航記念セレモニーに出席。その後、那覇市の福州園や首里城を視察した。那覇市内で福建省主催の文化・観光交流イベントも開催した。
沖縄県と福建省は、琉球王国時代から交流があり、福州市には中国へと派遣された琉球人が拠点としていた「琉球館」や、琉球人の船員や留学生らが埋葬された「琉球人墓」がある。
1997年に友好省県を締結した。昨年7月には、玉城知事が福建省を訪れ周氏と会談し、交流を促進することの重要性で一致した。
周氏はレセプションで「習近平国家主席は福建と沖縄の友好交流を非常に重視している」と話し、習氏が福建省で勤務していた際に沖縄を2度訪問し、沖縄からの代表団を3回接待したことなどを紹介した。
(沖田有吾)