辺野古訴訟、国が異例の意見書 最高裁に上告棄却要求


この記事を書いた人 志良堂 仁
写真は埋め立て本体工事に着手した米軍キャンプ・シュワブと大浦湾=2015年10月29日撮影

 翁長雄志知事による名護市辺野古の埋め立て承認取り消しを巡り、国が県を相手に起こした不作為の違法確認訴訟で国は27日までに、県の上告を退けるよう求める意見書を最高裁に提出した。21日付。最高裁が弁論を開くか審理している段階で、意見書が提出されるのは極めて異例だ。

 国が提出したのは「上告理由書に対する意見書」と「上告受理申立理由書に対する意見書」。関係者によると、両意見書とも従来の国の主張でまとめられ、県敗訴を言い渡した福岡高裁那覇支部の判決の正当性を主張する内容だという。

 上告事件では通常、弁論実施が決まり答弁書の提出が求められるまで、上告された側が書類提出などをすることはない。

 県関係者は「求められていないものまで勝手に出して、国は相当焦っているのではないか」と述べた。

英文へ→Japan asks Supreme Court to dismiss Okinawa’s appeal against ruling made by Fukuoka High Court on Henoko lawsuit