最高裁前「公平な審理を」 辺野古裁判 400人ライトで訴え


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ペンライトをかかげ名護市辺野古の新基地建設を巡る違法確認訴訟の高裁判決破棄を求める市民=20日午後6時45分ごろ、東京都千代田区の最高裁判所前

 【東京】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡る違法確認訴訟で県が上告した最高裁での審理を前に、首都圏の市民や県出身者らが20日夜、最高裁前で高裁判決の破棄などを求める集会を開いた。集まった約400人の市民はペンライトの明かりをともし「中立・公平な審理で口頭弁論の実施を」などと訴えた。

 参加者は9月の福岡高裁那覇支部の判決が「辺野古が唯一」とする国の主張を全面的に追認して「司法の役割を放棄した」などとして、県の上告を却下せずに口頭弁論を実施するよう求めた。

 沖縄から集会に駆け付けた玉城健一郎宜野湾市議は「辺野古ノーの民意は選挙で示され続けてきた。最高裁は高裁判決の破棄を」と訴えた。辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議の志喜屋盛隆事務局次長は「上告して2カ月たつのに状況が分からない。最高裁は公正で迅速な判断をしてほしい」と指摘した。伊波洋一参院議員らも出席した。

 集会は「『止めよう!辺野古埋め立て』国会包囲実行委員会」が呼び掛け、主催者発表で約400人が参加した。

 「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」は21日正午から、那覇市の福岡高裁那覇支部前の城岳公園で「最高裁に中立・公正な審理を求める集会」を開く。同日に東京の最高裁前で開かれる集会に連動して開催する。併せて辺野古新基地建設に反対する翁長雄志知事を支える民意を県内外に発信する。国会議員らのあいさつのほか、オール沖縄の幹事団体からそれぞれ決意表明などがある。