新基地建設、国が知事権限封じ検討 工法変更の申請回避


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二

 名護市辺野古の新基地建設を巡り、政府が翁長雄志知事の承認が必要となる埋め立て計画の設計概要の変更申請を避けることを検討していることが21日までに分かった。知事権限で工事が足止めされるのを避ける目的で、政府は既に技術的な検討を防衛省に指示した。

 変更申請の承認を得ない場合、沖縄防衛局は2013年12月に前知事に承認を得た当初計画の通り、工事を進めなければならない。ただ大型の埋め立て工事は進捗(しんちょく)に伴い出てきた課題に対応するため、複数回の変更申請をするのが通例。これを避けた場合、想定外の事態で工費が膨大になったり、環境への影響が避けられなかったりする懸念が生じる。

 翁長知事は昨年10月に前知事の埋め立て承認を取り消したが、今月20日の最高裁判決でこの取り消し処分は「違法」だと判断された。知事は判決に従って承認の効力を近く復活させる方向で作業を進めている。

 一方、翁長知事が敗訴後も新基地建設を阻止する立場を崩さない中、変更申請の不承認は、知事が今後も行使し得る有力な権限の一つとして県は注目している。同じく防衛省が実施した岩国基地(山口県)滑走路の沖合移設事業では、防衛省は合計8回の変更申請を山口県に申請している。

 ただ美謝川の切り替えなど一部の設計変更について沖縄防衛局は、知事と同じく移設計画に反対する稲嶺進名護市長による権限行使を回避するために検討した経緯もある。