沖縄県は7日、名護市辺野古の新基地建設工事に伴う中城湾港(新港地区)岸壁の使用を業者に許可した。同港には辺野古の埋め立てに使用する石材を載せた台船を引っ張る引き船3隻が係留して、給油や給水、食料品の補給などの目的で使用される。7日の時点では国頭村奥港のように石材運搬を目的とした申請は出ていないが、反対派の市民らから批判の声が上がっている。
翁長雄志知事は7日の県議会後、記者団に、石材運搬ではなく給油や船員の休憩に使用されることや、港湾管理法令などを勘案した結果、許可せざるを得なかったと説明した。県は、許可にあたり条件も付けた。詳細は明らかにしていないが、許可を取り消す事例として許可船舶以外の使用などを挙げた。翁長知事は「条件に違反し、かつ県の指導等にも従わない場合には、取り消すことがあり得る」と付け加えた。
中城湾港を所管する県中部土木事務所は、6日に県土木建築部から指示を受け、通常の審査条件に基づいて手続きをすると業者に伝達。業者は7日の係船会議(バース会議)の前に申請書を提出し、その日のうちに所長決裁で中城湾港の岸壁使用が認められた。
使用期間は8日から14日までの1週間で、それ以降の使用に関しては、毎週木曜日に開かれるバース会議で判断される。