沖縄県名護市辺野古にある米軍キャンプ・シュワブ周辺海域で27日、水陸両用車を使った米軍の訓練が確認された。キャンプ・シュワブの浜辺に10台が並び、一定の間隔を空けて沖合に向けて出発していた。
水陸両用車は黒煙をまき散らしながら、新基地建設が強行されている埋め立て工事現場近くを通過し、沖合で波しぶきを上げながら方向転換するなど訓練を実施。1時間ほどでシュワブ区域内の浜に戻った。
小型無人機からの画像を見ると、スクリューで底の砂をかき上げたためか、砂が一直線に浮き上がり、透明度が高い真っ青な海が茶色く濁っていた。
ダイビング・チーム代表の牧志治さんは「海底の海草を根っこから引き裂いている。ジュゴンが食べる海藻もキャタピラで踏みつけている」とし、環境破壊を危惧した。
日本自然保護協会の安部真理子主任は「日米地位協定に基づく提供水域だからといって、沖縄県が大切にしている環境区域で、このような訓練を行うのは環境上問題だ」と指摘した。