沖縄県知事、県民投票を支持 「選挙の民意 素通りされた」


この記事を書いた人 Avatar photo 桑原 晶子
記者の質問に答える翁長雄志知事=12日午後、那覇市の県庁

 翁長雄志沖縄県知事は12日、米軍新基地建設に伴う辺野古埋め立ての賛否を問う県民投票について「実施されれば、県民一人一人が改めてその意思を明確に示すことができるため意義がある」と述べ、支持する考えを示した。県民投票条例の制定を求める署名活動が始まったことを受け、県庁で記者団の取材に答えた。

 支持の理由について「知事選挙を含め、県民の民意はこれまでもしっかり示されてきているが、残念ながら素通りされてしまい、今のような状況が起きている。県民が改めてこの問題に対し、それぞれの思いを表すことは大切なことだ」と述べた。また、県民投票で出された意思を尊重する考えも示した。

 一方、一部の市民の間には、県民投票が翁長知事の埋め立て承認撤回の判断を遅らせるのではという懸念がある。それについて翁長知事は「県民投票の時期やその結果に縛られるものではない」と述べ、判断に影響しないとの認識を示した。