辺野古移設めぐる県民投票、事務委託で6市回答保留 うるま、浦添、宜野湾など


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県民投票の実施に向けた条例案を審議する県議会米軍基地関係特別委員会=10日、県議会

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡り、埋め立ての賛否を問う県民投票条例案と関連予算案を審議している県議会で10日、米軍基地関係特別委員会と総務企画委員会が開かれた。質疑の中で、県は投開票など市町村が担う事務委託について41市町村のうち35市町村が同意し、6市が回答を保留していることを明らかにした。両委員会は条例案と補正予算案を16日に採決する。

 軍特委で池田竹州公室長は投開票の事務に関する市町村との協議状況を明かし、不同意だった自治体はないと説明。県議会の議論を見守りたいなどの理由でうるま、浦添、宜野湾、豊見城、糸満、石垣の6市が回答を保留している。6市への対応について問われ、辺野古新基地建設問題対策課の多良間一弘課長は「事務を委託した場合、市町村は義務を負うが強制力はない。丁寧に説明し、県民投票を実施できるよう協議したい」と答えた。

 県民投票の実施時期については、6市との協議のほか、各市町村が補正予算に議会の同意を得る必要があるとし「来月すぐ実施できる、ということにはならない」と説明。「知事と調整しながら時期を決めたい」と述べるにとどめた。県民投票条例案に関する軍特委の質疑は10日で終了した。これまでの質疑を踏まえて県政与党が提出する修正案を16日に採決することで合意した。野党も修正案を出すかどうか検討する。

 軍特委の採決後、総務企画委でも補正予算案を採決する。