市民と沖縄防衛局のにらみ合いのそばで…絶滅危惧種アジサシが悠々と舞う 繁殖のため辺野古に飛来


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沖縄防衛局の退去呼び掛けをよそに自由に飛び回るエリグロアジサシ=1日、名護市の辺野古崎周辺(金良孝矢撮影)

 【辺野古問題取材班】新基地建設が進む名護市辺野古崎周辺で、絶滅危惧種のアジサシ類が繁殖のため飛来している。1日にはエリグロアジサシ数十羽、ベニアジサシ数羽が確認できた。沖縄防衛局が基地建設に抗議する市民らに退去を求める中、臨時制限区域を自由に飛び回った。

 目から後頭部にかけて帯状に黒いエリグロアジサシは「ギュイ」と鳴きながら海に飛び込んで魚を捕まえたり、オイルフェンスに止まって羽を休めたりしていた。長島や平島などの岩場で繁殖しているとみられる。アジサシ類は夏に東南アジアやオーストラリアから沖縄などに渡ってくる。

 辺野古崎周辺では工事車両が行き交い、「K8護岸」では作業員が測量する様子があった。市民らはカヌー10艇と船3隻で「違法工事中止せよ」などのプラカードを掲げて抗議の意志を示した。