【東京】上京中の玉城デニー知事は12日、防衛省で岩屋毅防衛相と会談し、名護市辺野古の新基地建設を巡って政府が新たな護岸を使った土砂陸揚げに着手したことに抗議し、工事中止を求めた。
玉城氏は今月4日に浦添市立浦西中学校であった米軍普天間飛行場所属のCH53Eヘリ部品落下に関しても抗議し「県民の生命と財産を守ることを最優先に、辺野古の基地建設移設と関係なく普天間飛行場の早期運用停止を実施してほしい」と求めた。
玉城氏によると、岩屋氏は辺野古の工事に関する抗議に対し「国の立場をご理解いただきたい」と述べるにとどめたという。
玉城氏は「埋め立て承認撤回という立場は変わらず堅持している。工事が行われていることに対しても黙って見ているわけにはいかない」と強調し、名護市辺野古の沿岸部で防衛省が11日に新たな護岸「K8」を使った作業を開始したことに抗議した。
このほか、米空軍嘉手納基地内で今年3度あったパラシュート降下訓練をSACO合意通りに伊江島で実施することや、4月に北谷町で発生した米海軍兵による女性殺害事件についての再発防止や遺族への補償などを申し入れた。