沖縄県、裁判後まで判断先送り 辺野古巡る防衛局申請


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 米軍普天間飛行場の移設に伴う沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、県は、国との裁判が継続する間、岩礁破砕許可など埋め立て承認に基づく沖縄防衛局からの申請については判断を先送りにする方針を29日までに決定した。提訴に当たり県は、承認撤回を取り消した国土交通相による決定に関しては係争中との立場であるため、承認を前提とする防衛局からの各種申請を「司法の最終判断を受けて対応することとし、それまでの間は、処分などを行わない」としている。

 県が国の関与取り消しを求める訴えを提起した17日付で、辺野古新基地建設問題対策課が庁内の関係課に通達した。承認撤回を巡る裁判中、県は(1)県漁業調整規則に基づく岩礁破砕許可および特別採捕許可申請(2)海底使用などに必要な公共用財産管理規則に基づく公共用財産使用協議(3)県赤土等流出防止条例に基づく事業行為通知についての協議(4)特定外来生物の侵入を規制する土砂条例に基づく届け出―の4項目に関する申請の判断を見送る。