責めるのではなく褒めて 認知症ワークショップ 北谷・栄口区 劇も交えて対応学ぶ


責めるのではなく褒めて 認知症ワークショップ 北谷・栄口区 劇も交えて対応学ぶ 劇を交えて認知症への理解と対応を学ぶワークショップ=10月29日、北谷町栄口区公民館
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 【北谷】認知症の理解を深め、当事者が行方不明になった場合の捜索に役立てるワークショップが10月29日、北谷町栄口区公民館で開かれた。共催の沖縄ハンズオンNPO(安慶名達也代表)の認知症に関する劇や昭和歌声喫茶も行われた。

 栄口区自治会は5年前に高齢者の居場所づくりとして「えぐち家(や)ーゆんたくカフェ」を開設した。同区の9月現在の人口は2795人で、高齢者の割合は23.2%を占める。本年度から認知症の方々が安心して暮らせる地域づくりに力を入れている。

 この日は町福祉課の岡田真琴さんが「認知症4つの初期症状と行動~介護現場から見る認知症の世界」をテーマに、認知症にはアルツハイマ―型、レビー小体型、脳血管性、前頭側頭型の種類があると説明。各認知症の傾向を分かりやすく紹介した。良くない接し方の例として(1)叱りつける(2)急がせる(3)役割を取り上げる(4)子ども扱いする―などを挙げた。「責めるのではなく褒める。やらせないのではなく、失敗しないように手助けをする」などとまとめた。

 認知症の人の行方不明問題については、ハンズオンNPOの安慶名さんが「入りやすくて見えにくい場所が徘徊(はいかい)している人の発見で最も多い」と話し、地域の見守り体制や隠れて見えにくい場所の点検も必要だと強調した。

(山川宗司通信員)