沖縄戦時の学童疎開を追体験、宮崎で12月27~29日 対馬丸記念会、参加児童を募集


沖縄戦時の学童疎開を追体験、宮崎で12月27~29日 対馬丸記念会、参加児童を募集 疎開体験事業への参加を呼びかける対馬丸記念館学芸員の堀切香鈴さん(左)と河野慧さん=那覇市若狭の対馬丸記念館(提供)
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 対馬丸事件の継承に取り組む対馬丸記念会は第2回疎開体験事業の小学校5、6年生の参加児童を募集している。沖縄戦時の学童疎開を追体験して平和について考えようと、宮崎県の当時の疎開地などを12月27~29日に訪問する。参加費は無料。インターネットの専用リンクで応募を受け付けており、締め切りは11月19日。事前と事後の研修が12~1月に那覇市若狭の対馬丸記念館であり、参加者はこれらの研修も参加する。研修成果の発表会もある。対象は沖縄本島在住で定員は10人。審査を経て決める。

 参加児童は空路で鹿児島空港に移動後、沖縄からの疎開者を受け入れていた宮崎県を訪問し、ゆかりのある地域や史跡を見学する。実際に疎開を受け入れた地域の人たちとも交流する。夜の暗い海での乗船を体験し、米軍に撃沈された対馬丸の子どもたちに思いをはせる。食事も疎開時の献立となる。沖縄県から補助を受けて実施する。

 2024年で対馬丸事件から80年となるのを前に、対馬丸記念館学芸員の堀切香鈴さん、河野慧さんは多くの応募を呼びかけている。参加者応募の専用リンクは対馬丸記念館のホームページからもアクセスできる。問い合わせは記念館、電話098(941)3515(木曜休館)。