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南城市長セクハラ疑惑、市議が第三者委の設置を要請 市総務部長は「考えていない」


南城市長セクハラ疑惑、市議が第三者委の設置を要請 市総務部長は「考えていない」
この記事を書いた人 Avatar photo 上江洲 仁美

 【南城】古謝景春南城市長のセクハラ疑惑について、南城市議会与党の銘苅哲次市議(公明党)は25日、疑惑を解明する第三者調査委員会の設置を求める要望書を市長宛てに提出した。泉直人総務部長は27日、取材に対し第三者委の設置を「今のところ考えていない」と話した。

 銘苅市議は市長の議会答弁を「市民の大方は納得していない」と指摘し、第三者を入れた調査を要請した。一方、市は「議会の中で答弁した。今は司法の方を注視する」と伝えたという。25日は古謝市長が東京出張中だったため、當眞隆夫副市長が要望書を受け取り、泉総務部長が同席した。

 また市は、第三者委設置には条例の整備が必要だと市議に回答した。泉総務部長は「ハラスメントに限らず今後検証が必要になった場合に第三者委を設置できるよう条例の整備を検討する」と語った。仮に条例を整備したとしても、市長の運転手だった女性へのセクハラ疑惑については「司法で判断されるので今回の件は含まない」と述べた。

 古謝市長の運転手だった女性が2022年12月に市長からセクハラを受けたと市に申告したが、市は女性が求めた第三者を入れた調査をすることなく、雇用契約を解除した。女性は来月にも提訴する見込み。

 豊見城市は2021年12月、山川仁元市長らのパワハラ疑惑を巡って、市長決裁の懇話会として第三者委を設置した。懇話会とは、行政職員以外の識者などから意見を聞く目的で開催する会合のこと。

 同市担当者によると第三者委を設置する方法は二つあり、もう一つは地方自治法第138条の4第3項などに基づき、自治体が定める条例にのっとって付属機関として議会の議決を得て設置する方法がある。

(上江洲仁美)