高校生が模擬会社をつくり、自分たちで考えた商品を実際にネット販売する高校生模擬企業グランプリ(認定NPO法人金融知力普及協会主催)で、那覇商業3年生の模擬会社が沖縄をイメージしたお香「琉球香歌」を販売している。香りはジャスミン、月桃、シークヮーサー、そして沖縄のソウルフードであるヒージャー汁の4種。「変わり種も含めて全て自信作。観光客にも県民にも沖縄を感じてもらえるはずだ」と生徒らは手応えを感じている。癒やしあり、冒険ありのお香セット。販売は今月末まで。
取り組みは授業の一環でスタートした。社員でオリジナル商品を企画し、審査を通過して30万円の資金を獲得した。全国から31チームの応募があり、那覇商業を含む6チームが審査を勝ち抜き、それぞれ実際に商品化してネット販売している。
社長の新垣勇作さん(18)を含め6人の会社。商品は「県内外どこでも沖縄を感じられる物」とお香にした。香りの企画会議では数十種類が候補に上がったが、材料費などを考慮して4種に絞った。そのうち一つは消費者の興味を引くよう変わり種として、ヤギ肉を使ったヒージャー汁にしたが、その香り出しに悪戦苦闘した。
新垣さんは「食べる時は必ず持ち帰り分も確保する」ほどのヒージャージョーグー(ヤギ好き)の一方、社員の半数はヤギ独特の香りが苦手だった。さまざまな香りのもとを配合してヤギっぽさを出す工程ではノックダウン寸前に。それでも「薬味で入れるヨモギやショウガの要素を入れたらどうか」と工夫を凝らした。
社員の比屋根岬さん(18)は「沖縄の新しいお土産として楽しんで」と呼び掛ける。商品は4種の香りが一つずつ入って税込み1000円(配送料別、220円~)。店頭での手売り販売に協力してくれる店も探している。
(嘉数陽)
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