【ホノルル共同】米ハワイ州で唯一発行されている邦字紙「ハワイ報知」は6日、12月7日付紙面を最後に廃刊すると明らかにした。新型コロナウイルス禍に伴う購読者の減少などが理由。ハワイ報知は1912年創刊。戦前から沖縄県関係者の動向を伝えるなど、ハワイの県系、日系社会における代表的なメディアとして役割を果たした。111年の歴史に幕が下りる。
海外日系新聞放送協会によると、日系人の高齢化に伴う日本語人口の先細りなどにより、海外で発行されている邦字紙は減り続けており、現存するのは数紙にとどまる。
ハワイ報知の吉田太郎社長は11月7日付電子版で「継続を模索してきたが、発行を続けるのは会社の存続に大きな影響を及ぼすと判断し、やむなく廃刊を決定した」と説明。今後は印刷事業に専念するという。
ハワイ報知は41年の旧日本軍による真珠湾攻撃の後も当局の規制下で日本語での発行を続けた。64年に静岡新聞社が買収し、同社傘下に入った。
ハワイは日本人が初めて集団移民した場所の一つ。日系人は混血を含め30万人超いるが、日本語を話す人は減っている。
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ハワイ報知、来月廃刊 現地唯一の邦字紙 111年、沖縄県系の動向伝え
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琉球新報朝刊
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