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珍しい!「濃い」サシバを発見 名護市・屋我地島で越冬か 沖縄


珍しい!「濃い」サシバを発見 名護市・屋我地島で越冬か 沖縄 屋我地島で目撃された暗色型のサシバ=11月17日、名護市の屋我地島(渡久地豊さん提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 武井 悠

 【名護】国指定屋我地鳥獣保護区管理員の渡久地豊さん(61)が10月26日、名護市屋我地島で暗色型のサシバ1羽を目撃した。渡久地さんによると、今月5日時点でも同島に滞在しており、越冬する可能性が高い。渡久地さんは屋我地島で鳥類の観察を約45年続けていて、同島での目撃は2019年以来2回目という。

 暗色型のサシバは通常の個体と比べ、胸部から腹部を中心に全体的に暗い体色になっており、個体数も少ない。

 サシバは絶滅危惧種の猛禽(もうきん)類で日本では夏鳥として本州から九州にかけて飛来し、山地の森林で繁殖する。秋になると越冬のため東南アジアやニューギニアに渡り、県内では越冬の中継地として毎年10月頃に宮古島などへ飛来する。県内で越冬する個体も存在し、渡久地さんによると、昨年は大宜味村で暗色型1羽の越冬が確認された。

 渡久地さんによると、今回の個体は19年に確認された個体よりも体色が濃い。日中は電柱や木の枝に止まっているが、他のサシバに比べ警戒心が強いため探しづらいという。渡久地さんは「普通のサシバとは違った色合いを他の人にも見て楽しんでほしい」と喜んだ。

 (武井悠)