新年の健康と多幸を祈願 首里城の円覚寺で若水奉納 沖縄・那覇


新年の健康と多幸を祈願 首里城の円覚寺で若水奉納 沖縄・那覇 美御水(ヌービー)を奉納し、健康と多幸を願い祈りをささげるノロ役の女性ら=24日、那覇市の首里城の円覚寺総門前
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 新年に向け、国頭村辺戸の大川で採取した美御水(ヌービー)の奉納が24日、那覇市の首里城円覚寺総門前で執り行われた。ノロ役の女性が浦添市沢岻の樋川(ヒージャー)から採取された水を混ぜ合わせ、奉納した。沢岻の住民、首里振興会の役員ら約15人が参列し健康と多幸を願い、祈りをささげた。

 「円覚寺奉納」は琉球王国時代に王国の安寧(あんねい)と、国王とその子らの長命を願って行われた。旧暦12月20日に首里王府が辺戸へ使者を派遣し、大川で水をくみ円覚寺に保管し、元旦未明に王府に献上された。

 主催した首里観光案内所の山城岩夫さん(70)は「首里城が無事再建するよう願っている」と述べた。沢岻の樋川を所有する家族を代表し参列した玉城功平さん(22)は「先代からの伝統文化の継承に努めたい」、母親の美智子さん(50)は「湧き水が途絶えないようこれまで通り管理したい」と話した。

 (高江洲洋子)