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那覇空港でも過去に空自機接触 1985年、全日空機のエンジン下部がもぎ取られる 「軍民共用」危険続く


那覇空港でも過去に空自機接触 1985年、全日空機のエンジン下部がもぎ取られる 「軍民共用」危険続く 那覇空港(資料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 南 彰

 羽田空港で起きた日本航空機と海上保安庁の航空機の衝突事故は、那覇空港にとっても対岸の火事ではない。海保が日常的に滑走路を使用していることに加え、陸海空3自衛隊の部隊も置かれる「軍民共用」の空港だからだ。

 実際、那覇空港では事故が起きている。1985年5月には、着陸直後の全日空機に、離陸しようと滑走路に進入した航空自衛隊機が接触。全日空機のエンジン下部がもぎ取られた。2015年6月にも離陸しようと滑走していた全日空機の前を自衛隊のヘリが管制官の指示を受けずに横切って飛行。全日空機が急きょ離陸を中止したが、その後方から日本トランスオーシャン航空(JTA)機が着陸し、衝突事故につながる危険があった。

 那覇空港を離着陸する航空機は、県内に集中する米軍基地から飛び立つ米軍機の影響も受ける。過去には米軍機が何度も那覇空港に緊急着陸している。さらに、領空侵犯の恐れがある外国機に対する航空自衛隊の緊急発進(スクランブル)も増加しており、危険な状況が続いている。

 (南彰)