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沖縄のプールに「氷」 園児ら「ガラスみたい」 専門家も「不思議」な珍現象 南城


沖縄のプールに「氷」 園児ら「ガラスみたい」 専門家も「不思議」な珍現象 南城 プールの雨水に張った氷(提供)
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 南城市のあおぞら第2こども園でプールにたまった雨水に氷が張るという珍現象が起きた。見つけたのは保育教諭。13日午前8時半ごろ、プールの水面がいつもと違ってゆらめいていないことに気づき、氷が張っていることを園児10人と確認した。

 かけらを持った園児(6)は「三角の氷を持ったら、ひびが入って崩れた」、別の園児(6)は「ガラスみたいだった」と話した。竹千晶園長は「氷なんて初めてだ。何がどう作用したのか不思議だが、園児が体験できて良かった」と喜んだ。プールは3×6メートル、深さ60センチ程度の大きさで繊維強化プラスチック(FRP)製。発見時、プールの底はとても冷たくなっていたという。

 沖縄気象台によると、13日は午前3時59分に南城市糸数で11・8度を記録。「平年より低いが記録的な寒さとはいえず、データだけ見ると氷が張るような状況ではない」と話す。琉球大学理学部を通じて気象の研究者に問い合わせたところ、「現時点の情報からは、どうしてそのような現象が起きたか判断することは難しい」と回答した。

 本紙りゅうPON!で「アポロサイエンス・セイタ先生ワクドキ実験室」を連載中の嶺井聖太さんも「現場を見ていないので詳細は不明だが、みぞれが降るような気温でもないし、凍る温度が違う物質でもないのに、信じがたい」と話した。専門家も首をかしげる現象で、謎は深まるばかりだ。

 (上江洲仁美、岩崎みどり、稲福政俊、與那覇裕子)