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アイドル、俳優で輝きたい AKB48卒業し新たな道へ 「メインタイトル」の宮里莉羅さん<県人ネットワーク>


アイドル、俳優で輝きたい AKB48卒業し新たな道へ 「メインタイトル」の宮里莉羅さん<県人ネットワーク> アイドルグループ「メインタイトル」として活動を開始した元AKBの宮里莉羅さん=24日、東京
この記事を書いた人 Avatar photo 安里 洋輔

 「沖縄のおばあちゃんにいいお知らせがしたい。その思いを活力にして頑張っています」。2023年10月からアイドルグループ「メインタイトル」のメンバーとして活動を始めた。北九州市で開催された日本最大級のファッションイベント「東京ガールズコレクション2023」が、アイドルとしての再出発の舞台となった。21歳だが、芸能界でのキャリアはもうすぐ10年になる。

 2014年4月、12歳で人気アイドルグループ「AKB48」の新チームに加入し、アイドル活動を続けた。21年6月、約7年続けたグループを卒業。沖縄から東京に拠点を移し、新たなステージに挑んでいる。

 「AKBではほかのメンバーや先輩たちの力もあって大きな会場でライブができていた。アイドルとして再デビューした今は、自分の実力が本当の意味で試されていると感じます」

 小さな頃からテレビで目にするアイドルの活躍に憧れていた。中でも存在感が際立っていたのが、世代を超えたブームを巻き起こしたAKB48。通っていた小学校でも、好きなメンバーの話題で持ちきりだった。

 11歳で、グループの新たなチーム選抜に参加したのが転機となった。全国47都道府県から1人ずつを選出するオーディション企画で「沖縄代表」に選ばれた。地元の学校に通いながら、週に1~2回、沖縄と東京を行き来する日々。学業とアイドル活動で忙殺される中、「ライブのたびに駆けつけてくれた」という沖縄の家族や友人たちの応援が支えになった。

 AKBの活動はライブ出演以外でも多岐にわたった。「特に印象深い」と振り返るのが、卒業直前の21年3月に出演した演劇の経験だ。「初めて演技の楽しさを知りました。役を演じる時は演技だけに没頭できる。その感覚が新鮮でした」

 AKB卒業後はタレントや俳優として活動。文化庁の沖縄復帰50周年記念映画企画として制作され、23年12月、東京や宮古島市で上映された映画「ばんたが島」に出演した。宮古島を舞台に、地元の「おじい」と東京出身の少年との交流を描いた映画で、記者を夢見て上京したものの故郷の宮古島に戻る役柄を演じた。ふるさとを離れ、アイドルとして再び輝こうと奮闘する自分の姿と重なった。

 「私にも今、乗り越えなきゃいけない壁がある。でも、そこを越えた時に見える景色があると思っているんです」

 (安里洋輔)

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 みやざと りら 2002年3月生まれ。豊見城市出身。豊見城市内の小中学校を経て豊見城高校に。14年4月から21年6月までアイドルグループ「AKB48」の「チーム8」などで活躍。15年には沖縄テレビの「Hi―Pu―Hop!ひーぷー☆ホップ」にレギュラー出演した。23年10月からアイドルグループ「メインタイトル」のメンバー。