沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局が進めようとする大浦湾からのサンゴ類移植を巡り、農林水産相が県に移植を許可するよう是正の指示をしたことは違法だとして、県が指示の取り消しを求めた訴訟の判決で、福岡高裁那覇支部(三浦隆志裁判長)は15日、請求を棄却した。
訴訟で県側は、変更申請が承認されていないとして、移植の必要性がないと主張。農相側は、許可しない県対応は違法だとして請求棄却を求めていた。
2023年12月、大浦湾の軟弱地盤改良に向けた埋め立て設計変更申請の承認が代執行されたため、県側主張の前提が崩れ、厳しい判決内容が予想されていた。
サンゴ移植を巡って防衛局は22年7月、サンゴ類約8万4千群体の特別採捕許可を県に申請。県は同年9月、防衛局が変更申請の承認を得ておらず、移植の必要性が認められないとして不許可とした。農相は同年12月に不許可処分を取り消し、23年3月、県に許可を指示した。県は国地方係争処理委員会に審査を申し出たが退けられ、同年8月に提訴した。
サンゴ移植訴訟で県敗訴 福岡高裁那覇支部で判決
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琉球新報社
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