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AEDに三角巾 普及へ 上半身覆いプライバシー保護 那覇消防 市内コンビニ 女性への使用に配慮


AEDに三角巾 普及へ 上半身覆いプライバシー保護 那覇消防 市内コンビニ 女性への使用に配慮 コンビニ内に設置されているAEDへの色付き三角巾の配備を進めている那覇市消防局の(左から)金城琢也主任、與那原健救急課長とローソン従業員と幸地わかえ那覇市議=6日、那覇市銘苅
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 那覇市消防局は、AED(自動体外式除細動器)で救命の際に上半身を覆ってプライバシーを守る「色付き三角巾」の配備を市内コンビニで進めている。今月6日には、第1号として、ローソン那覇銘苅3丁目店に三角巾が配備された。

 消防局によると15日時点で62店舗への配備が完了。AEDは市内172カ所のコンビニに設置されており、消防局は月内に全店舗への配備を終えたい考え。「三角巾を使うことでためらわずにAEDを使って」と呼びかけている。

 AEDは病気などで倒れた傷病者の心臓がけいれん(心室細動)を起こしている時に、電極のパッドを胸の上に貼り、電流を流すことで心臓の機能を正常に戻すためのもの。男性が女性にAEDを使う際にちゅうちょするケースが多いとされる。

 AEDを使う際に傷病者の上半身を色付き三角巾で覆うことでプライバシーの保護につながる。さらに、三角巾は止血や固定にも使えるなどの利点があり、県外の自治体で配備が進む。

 色付き三角巾の配備は昨年11月の那覇市議会定例会一般質問で、公明党の幸地わかえ議員が提案したことで実現した。

 19日の市議会一般質問で答弁に立った照屋雅浩消防局長は、2月15日時点で62店舗への配備完了を報告した。今後、新規開店するコンビニに対してもAEDの設置と合わせて三角巾も配備する意向を示した。

 照屋局長は「公衆の面前でAEDを使用することはある。三角巾があることで女性のプライバシーを守ることができ、女性に配慮するものだ」と話した。

 消防局救急課の職員がコンビニに三角巾を配布する際に同行した幸地議員は「女性店員さんがすごく喜んでくれた。その表情を見た時にとてもうれしく要望して良かったと思った。那覇市から全県に広がってほしい」と話した。また、19日の一般質問では「小中学校においても三角巾を使用した訓練を実施していただきたい」と要望した。

(中川廣江通信員、吉田健一)