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「県に問題あれば指摘を」 米軍廃棄物問題でトーク 沖縄


「県に問題あれば指摘を」 米軍廃棄物問題でトーク 沖縄 米軍北部訓練場=2016年10月、東村(小型無人機で撮影)
この記事を書いた人 アバター画像 琉球新報社

 本島北部の米軍北部訓練場の返還跡地に残る米軍廃棄物問題などに取り組むチョウ類研究者の宮城秋乃さんと、元基地引き取り党共同代表の中村之菊(みどり)さんのトークイベントが2月27日、那覇市久茂地のBookcafe&Hallゆかるひで開かれた。

 宮城さんは、同訓練場跡地に残る廃棄物について、返還引き渡し前に県が国から説明を受けながら公表していなかったことに言及し「防衛省、防衛局が跡地の返還引き渡し前に米軍廃棄物の残留を隠そうとしていたことを改めて証明する出来事だ」と指摘。県内メディア以外が報じていないことに「辺野古の問題もある中で、県を応援する人はいるが、問題があるところは批判しないといけない」と話した。

米軍北部訓練場跡地に残された米軍廃棄物の現状について語るチョウ類研究者の宮城秋乃さん(左)と中村之菊さん=27日、那覇市久茂地のBookcafe&Hallゆかるひ

 米軍廃棄物の展示会で全国を巡回する中村さんは「福岡ではアンケート回答者の8割が問題を知らなかった。世界自然遺産に登録された場所に残っていると説明すると驚く人もいた」と紹介した。

 16日に宮城さんが浦添市の在沖米国総領事館前で公務執行妨害容疑で逮捕=処分保留で釈放=され、19日に家宅捜索を受けたことも語った。跡地で見つかった不発弾などを所持していたため、東村にある宮城さんの自宅周辺に陸上自衛隊や機動隊車両が配備されたことに「自衛隊が駆け付けるほど危険なものが世界自然遺産の森に残されている。境界線のない森で、観光客が来ることもある。こんなに危ない状況はない」と問題の解決を訴えた。

 (慶田城七瀬)