自分たちの幼少期といまを重ね 整備予定地、公園に接近 幼なじみ2人で署名活動<日常を守る・うるま陸自訓練場断念を求めて>上


自分たちの幼少期といまを重ね 整備予定地、公園に接近 幼なじみ2人で署名活動<日常を守る・うるま陸自訓練場断念を求めて>上 署名を集めるイベントを開いた新垣宣道さん(左)と名嘉真幸人さん=2月25日、うるま市の旭区公民館
この記事を書いた人 Avatar photo 金盛 文香

 「子どもたちにとって不安な場所になってほしくない」。東山(あがりやま)で生まれ育った新垣宣道(よしつね)さん(36)と名嘉真幸人さん(36)は自分たちの幼少期を今の子どもたちの姿に重ねる。昨年12月、防衛省がうるま市石川のゴルフ場跡地に陸上自衛隊の訓練場を整備するという計画が突如として持ち上がった。予定地のすぐ近くには、2人が「何度も遊んだ」という東山ふれあい公園がある。「地元のために何かできないか」。2人は初めて署名運動に取り組んだ。

 「生まれた時から東山」という2人。東山ふれあい公園は「地元の子が集まる場所」だ。併設する旭区公民館ではサークル活動も盛ん。14歳からブレイクダンスを始めた2人は、同公民館で練習することもあった。

 公園や公民館は訓練場予定地からはわずか200~300メートルほどしか離れていない。今も子どもたちは公園を駆け巡る。「子の遊び場が危険であってはいけない」と名嘉真さんは思いを話した。

 「何かできることはないか」。2人はダンスを通して、若い世代へ認知を広げようと旭区公民館でイベントを開催した。計画の断念を求める署名も同時に集めると、一日で約100筆が集まった。名嘉真さんは「問題は深刻だけど、楽しみながら知ってもらえたらいい」と行動の継続を力強く語る。

(金盛文香)


 うるま市の石川ゴルフ場跡地で計画されている陸上自衛隊の訓練施設整備について、白紙撤回を求める声が地元から市全体、全県へと広がり大きなうねりとなっている。20日に市民集会が開催されるにあたり、住民の思いを聞く。