暗い夜空を守る「星空条例」制定 環境保全と滞在型観光を推進 スポット紹介など専用HPも 沖縄・国頭村


暗い夜空を守る「星空条例」制定 環境保全と滞在型観光を推進 スポット紹介など専用HPも 沖縄・国頭村 夜空を仰ぐと満天の星=2020年2月22日、国頭村(魚眼レンズで撮影)
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 【国頭】夜空の保護に取り組むNPO団体「ダークスカイ・インターナショナル」(米アリゾナ州)が認定する星空保護区への登録を目指す国頭村が星空公園設置条例と屋外照明管理規則を制定し、22日に発効した。星空保護区登録に向けた取り組みの一環で、村内4施設が対象となる。

 村は条例を通じ、暗い夜空の保護や動植物の環境保全、滞在型観光の拠点としての利用促進を目指す。

 条例は国頭村森林公園、やんばる学びの森、奥やんばるの里、安田くいなふれあい公園をまとめて「やんばるダークスカイ・フォレスト」と呼称、表記すると定めた。

 規則ではダークスカイ・インターナショナルや環境省が定める光害(ひかりがい)対策ガイドラインに基づき、照明の明るさや点灯時間、照射方向の制限などについて明記した。村の担当者は「同様の条例は国内でも数少なく、星空保護区登録に向けて一歩近づく」と意気込んだ。村は2024年度末の保護区認定を目指し、9月にも認定申請ができるよう準備を進める。

 星空保護区は空から暗さを奪い、野生生物の成長も妨げる光害の影響のない、暗い自然の夜空を保護・保存するための優れた取り組みをたたえる国際的な認定制度。国内では4カ所が認定されており、県内では石垣市と竹富町の西表石垣国立公園が18年に国内初認定を受けた。

 村は同日、アストロツーリズム専用ホームページ「やんばるダークスカイ★フォレスト」も開設した。サイトでは村内の星空スポットや星空観望ツアー、星の豆知識などを紹介している。

 詳細は https://yambaru-dark-sky-forest.okinawa/

 

(武井悠)