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危険物最難関 沖縄県内最年少で合格 小6の相煌政さん


危険物最難関 沖縄県内最年少で合格 小6の相煌政さん 県内最年少で危険物取扱者甲種の資格に合格した相煌政さん(左)に表彰状を手渡す消防試験研究センター県支部の上原孝夫支部長=28日、県庁
この記事を書いた人 Avatar photo 與那原 采󠄀恵

 沖縄市立北美小学校6年の相煌政(こうせい)さん(12)がこのほど、国家資格である危険物取扱者試験で最難関の「甲種」に合格した。同種の合格率は30%前後で、小学生での取得は県内初。県内最年少記録となった。相さんは昨年までに丙、乙種の全てに合格しており、甲種に合格したことで危険物取扱者資格の全てを制覇した。

 危険物取扱者資格は甲、乙、丙の3種類。乙、丙種は誰でも受験可能だが、甲種は大学で化学に関する学科・課程を卒業した者などに受験資格が与えられる。大学を卒業していない場合は、乙種6種のうち4種以上の合格が必要となる。

 甲種危険物取扱者は消防法で定められている全ての危険物の取り扱いや、定期点検、保安の監督ができるようになる。

 相さんは小学4年生の時に物理や化学に興味を持ち始め、同じ資格を持つ父のアドバイスをきっかけに危険物取扱者資格の取得を目指すようになった。甲種の試験内容は危険物関連の法令や、物理・化学、危険物の性質など。どの科目もバランスよく勉強することを心がけた。「物理や化学の勉強がきつく、何度も諦めかけた」と振り返る。それでも頑張れた理由は、「家族や周りの人々の応援と励ましがあったから」とはにかむ。

 相さんを見守ってきた父の綱政さんは「(資格取得にあたって)分からない用語や計算式をきちんと調べる様子など、根気強さを見ることができてよかった」と努力をたたえた。

 「消防設備士や、電気工事士の資格も取得して、将来はいろいろな分野で活躍するエンジニアになりたい」。煌政さんの挑戦はまだまだ続いていく。

 (與那原采恵)