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3本指で「抵抗」、ミャンマーでの暴力に抗議 憲法講演会 沖縄・浦添のてだこホール


3本指で「抵抗」、ミャンマーでの暴力に抗議 憲法講演会 沖縄・浦添のてだこホール 「抵抗」を示す3本指を立て、来場者に呼びかける在沖縄ミャンマー人会のトウヤソウ事務局長(右)とチョチョカイ会長=3日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホール(小川昌宏撮影)
この記事を書いた人 アバター画像 琉球新報朝刊

 憲法記念日の3日。県内ではさまざまな立場から集会やシンポジウムが開かれ、参加者らは今後の憲法の在り方について考えを巡らせた。ロシアによるウクライナ侵攻や、イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘がパレスチナ自治区ガザで続くなど国際情勢が不安定化する中で迎えた憲法記念日。米中対立のあおりを受けて県内にも防衛力強化の波が押し寄せ、有事をあおる言説も飛び交う現状で、憲法が掲げる平和主義の理念を県民に問いかける日となった。

 3日に県憲法普及協議会などが浦添市のアイム・ユニバースてだこホールで開いた憲法講演会では、在沖縄ミャンマー人会会長のチョチョカイさんと夫で同会事務局長のトウヤソウさんが2021年2月の国軍による軍事クーデター以降の同国の現状を報告した。いまだに市民に対する国軍の暴力はやんでいないとして、「ミャンマーの惨状を理解してほしい」と訴えた。

在沖縄ミャンマー人会からの呼びかけに応じて「抵抗」を示す3本指を立てる来場者たち
在沖縄ミャンマー人会からの呼びかけに応じて「抵抗」を示す3本指を立てる来場者たち

 トウヤソウさんは国軍による殺害や拷問などが続いている現状が「日本ではほとんど報道されることはない」と吐露。母国での民主主義の回復を願う2人と連帯し、会場の参加者は三本指を掲げて国軍への抗議の意思を共に示した。

 講演会では、県内で急速に進む自衛隊増強などの動きを背景に「現実の戦争のための準備が猛烈な速度で展開されている」(憲法宣言)との危機感を共有した。改憲の動きに対し、登壇した小説家の逢坂冬馬さんが「(現憲法は)今の日本外交の自主性を守る最後のとりでだ。これを積極活用することが自主憲法ではないか」と語ると、大きな拍手が広がった。

 名護市から母や兄と訪れた中学3年の女子生徒(14)は「(逢坂さんの)作品の背景にある平和の思いを知れてよかった」と話した。

 宜野湾市の高校3年生、今野楽悠さん(17)は「一人一人の市民が声を上げることが民主主義を守るために大事だと感じた」と声を弾ませた。