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沖縄1の座をかけ激闘 会場は熱気に包まれ、歓声に指笛 第120回春の全島闘牛大会


沖縄1の座をかけ激闘 会場は熱気に包まれ、歓声に指笛 第120回春の全島闘牛大会 激しくぶつかり合う、巨体同士の熱い戦いを見つめる観客=12日午後、うるま市石川多目的ドーム(ジャン松元撮影)
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 【うるま】県内の強豪牛20頭が激しくぶつかり合った第120回春の全島闘牛大会。闘牛たちが繰り広げる激闘に、詰めかけた観客は歓声と拍手、指笛で応え、会場は熱気に満ちあふれた。

 最大の見どころである体重別で争うタイトルマッチのうち、軽量級はしんちゃんが二代目武捷龍(にだいめぶしょうりゅう)を退け新王者に。牛主の久保田桂広(かつひろ)さんの息子・力仁(りきと)さんは「今まで生きてきて一番うれしい。しんちゃんならできると思ってた」と喜びを爆発させた。弟の海玖(かいく)さんは「最高。次の防衛戦も絶対に勝つ」と闘志をみなぎらせた。

 中量級で王者となった黒獣王の牛主・陽田真央さんは「勝ててうれしい。次も強い相手がくると思うが、頑張っていきたい」と前を見据えた。

 重量級は現王者の新力Babyが圧倒的な勢いで貴花大獣王(たかはなだいじゅうおう)を下した。1300キロの巨漢牛をはねつけた愛牛に、牛主の平田ひとみさんは「いつも通りのけんかする目つきだったので、いけると思った」と誇らしげに語った。

 重量級の取組が終わった後、関係者やボクシング元世界王者の具志堅用高さんらが、無敵の王者・新力Babyに次々とまたがり、お祭り状態に。30分を超える時間を王者は表情、身動き一つ変えず、威風堂々と構えていた。 

(玉城文)