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「座り込み、実を結んだ」 辺野古訴訟、住民に原告適格 シュワブ前で喜びの声 沖縄


「座り込み、実を結んだ」 辺野古訴訟、住民に原告適格 シュワブ前で喜びの声 沖縄 拳を突き上げ新基地建設反対を訴える市民ら=16日、名護市辺野古
この記事を書いた人 Avatar photo 武井 悠

 名護市辺野古の新基地建設を巡り、市民4人の原告適格を認め、審理を一審の那覇地裁に差し戻した福岡高裁那覇支部の判決から一夜明けた16日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前に新基地に反対する市民が集まり「地道な座り込みが実を結んだ」など喜びの声が上がった。

 土砂などの資材を積んだ車両が到着する午前9時前、約20人の市民を前にマイクを握った与那嶺徳政さん(71)=名護市=は「これまで門前払いされていたものに風穴を開けた。(ゲート前などでの活動が)必ず新基地阻止につながる確信をもって今日も闘い抜こう」と気勢を上げた。

 正午前の抗議活動には約50人が参加し、新基地建設阻止や反戦を訴えた。

 抗議活動には原告の金城武政さん(67)も参加した。「勝利と勘違いしてはだめだ。座り込みを続けて自分たちの活動を世間に伝えることが大事。本当の闘いはこれからだ」と決意した。

 市民からは今後に対する不安も聞こえた。上間道子さん(81)=沖縄市=は「原告適格が認められたことは良かったが、沖縄の人はいつも裏切られるので裏がないか気になる。本当に喜んでいいのかどうか」と困惑の表情を浮かべた。

(武井悠)