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シェアハウスで緩和ケア 沖縄市 在宅ホスピス7月開設


シェアハウスで緩和ケア 沖縄市 在宅ホスピス7月開設 工事が進むシェアハウス型在宅ホスピスに立つ長野宏昭さん(右)と親泊朝光さん=沖縄市美里
この記事を書いた人 Avatar photo 宮沢 之祐

 最期の日まで、その人らしく「家」で過ごせるようにと、沖縄では初めてというシェアハウス型在宅ホスピス「いきがいの家」が7月、沖縄市美里に開設する。医師、看護師、作業療法士の3人が共同代表を務めるNPO法人いきがいLABOが監修。プライバシーを維持しつつ、キッチンなどで交流を図り、がん患者らの孤立を防ぐ。

 終末期の患者が緩和ケアを受けながら、同じ境遇の人たちと過ごす場になる。「面会や外出をできるだけ自由にし、本人のペースで過ごせるようにしたい」。共同代表の一人、長野宏昭さん(44)が構想を説明する。

 長野さんが院長の訪問診療クリニックなどが入る3階建てビルを現在、改修している。2階に個室8室や共有のキッチン、リビングを設ける。疑似家族の中で役割を持つことが、自己肯定感につながると期待する。

 介護度による入居制限はない。3階のクリニックや訪問看護・介護事業所のケアが受けられる。1階には、医療や介護に関する相談窓口「よりどころ」を設け、地域に開かれた場にする。相談に来た人に、入居者が自らの経験を語るなどの交流も検討中だ。

 ほかの共同代表2人も意気込む。「家に戻りたいが、かなわなかった人たちを見てきた。そんな人たちの受け皿にしたい」と看護師の親泊朝光さん(43)。認定作業療法士の田村浩介さん(45)も「望む人生の最期を迎えるためのサポートをしたい」と話す。

 詳しくはスタッフの大城さん、電話070(3803)3845。

   (宮沢之祐)