連覇を果たせず、うなだれる選手を目前に多くのファンは「ありがとう」と拍手でたたえた。横浜アリーナで28日に行われたBリーグ王者を決めるチャンピオンシップ決勝第3戦。琉球ゴールデンキングスは準優勝に終わったものの、ファンたちは「応援するのが元気の源。張り合いのあるシーズンだった」と振り返り「ますます応援したい」と笑顔でエールを送った。
「残念だったけど。最後まで、本当に諦めずに頑張った」。那覇市から観戦に訪れた50代の夫婦は8年ほど前から熱烈なファン。県外での試合にも駆け付けてきた。キングスの情報を仲間と共有し「友人の輪も広がった」と言う。来季に向けて「もちろん、応援を引き続きやりますよ」。チームの一層の成長に期待を込める。
キングスファンの詰めかける観客席は、第4クオーターの終盤から敗退の流れが濃厚になると、苦渋の色がファンの表情ににじんだ。それでも「ゴーゴーキングス」と声を限りに後押しした。
読谷村に住む比嘉優希さん(27)は、同級生の大城璃功さん(27)とこの日、最終戦の会場に足を運んだ。「応援の席も初めて会う同志が一体になって応援できた。キングスのテーマである団結の力を実感した」と話す。敗退したものの、「諦めず立ち向かう選手の姿が良かった。めっちゃいい試合を見ることができた」と感激の様子。来季に向けて「メンバーがどうなるか分からないけど、自信を持ってチャレンジャーを続けて」とチームの底力を信じる。
(斎藤学)