沖縄コロナ感染、7週連続で増 入院も増加、高齢者多く


沖縄コロナ感染、7週連続で増 入院も増加、高齢者多く 新型コロナウイルス・オミクロン株の電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)
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 県は31日、5月20~26日の1週間に、県内の53定点医療機関から報告された新型コロナウイルスの新規感染者が747人で、1医療機関当たり14・09人だったと公表した。前週比5%増で、7週連続の増加となった。

 感染の拡大とともに入院患者も急増している。基幹定点医療機関7カ所でのコロナ感染による新規入院患者は75人で、前週より10人増えた。
 新規入院患者は高齢者が多く、80歳以上が67%を占める。医療関係者によると、高齢者施設での集団感染だけでなく、独居や老老介護の高齢者の感染も多いという。

 沖縄赤十字病院の佐々木秀章救急部長は「治療を終えても筋力や体力の衰えが進んで家に戻れない場合、回復期病院や施設となるが、満杯で転院できなくなりつつある。このままだと一般病床だけでなくICU(集中治療室)も高齢者で埋まり、若い世代を含む救急患者を受けられなくなる」と危ぶむ。「病気になった時に生活や生き方をどうするか、事前の家族での話し合いも重要」と指摘する。

 厚生労働省によると、同期間の全国平均は1医療機関当たり3・35。5を超えている都道府県は沖縄だけとなっている。
 (宮沢之祐)