【糸満】ハーレーの季節の到来を告げる鉦(かね)打ちが3日早朝、糸満市糸満の山巓毛(さんてぃんもう)で行われた。糸満ハーレー行事委員会の東恩納博委員長(69)が雨に打たれながら鉦を打ち、夜明け前の街にカーンという力強い音が響き渡った。
鉦打ちは旧暦4月27日に行われ、昔からハーレー鉦が鳴ると梅雨が明けるともいわれる。
東恩納委員長は、御願(うがん)バーレーに参加する西村、中村、新島の3村のうち、赤色の新島のハーレーギン(衣装)を身にまとい、海への感謝と無事故、大漁、市の発展を願い、東西南北に向かって5回ずつ鉦を打った。
糸満ハーレーは旧暦5月4日のユッカヌヒーに航海安全と豊漁などを祈願して開かれる。
東恩納委員長は「旧暦5月4日が近づき心が高まっている。旧暦文化を重んじる糸満にとって、綱引きと並び最大のイベントで、大切な伝統行事だ。無事故で祭りを催したい」と話した。
今年の糸満ハーレーは、糸満漁港中地区で9日午前9時15分から開会式、同10時の御願バーレーを皮切りに開催される。
(岩切美穂)