抑揚をつけた力強い語りは、聴衆の心に平和への思いを呼び起こした。23日の沖縄全戦没者追悼式で、平和の詩「これから」を朗読した宮古高校3年の仲間友佑さん(18)。「紡ぐ平和が/いつか世界のためになる/そう信じて」と読み上げた通り、今後も平和に関わり続ける思いだ。
一番強調したかったのは、沖縄戦から79年たった今も世界で起きる、戦争や紛争について問いかけた部分だ。詩ではできるだけ平易な言葉を使い、小学生から大人まで届くような普遍的なメッセージを込めた。「微力でも平和を願い続けること、他者を思いやりながら生活することが大切」と語った仲間さん。一人一人がその思いを持ち続ければ、世界は変わると信じている。朗読後に送られた拍手は、参加者の共感の思いを表すように、仲間さんが席に戻るまで途切れず会場に響き続けた。
(外間愛也)