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自分の中の「怒り」向き合い、祈りつなぐ 「平和の詩」朗読者の仲間さん思い語る 沖縄


自分の中の「怒り」向き合い、祈りつなぐ 「平和の詩」朗読者の仲間さん思い語る 沖縄 平和の詞「これから」に込めた思いについて語る宮古高校3年の仲間友佑さん=14日、同校
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【宮古島】第34回「児童・生徒の平和メッセージ」の「平和の詩」の朗読者に選ばれた宮古高校3年の仲間友佑さんは14日、宮古島市の同校で記者会見を開いた。「私たちが(平和に向けて)祈りをつなぎ、願い続けることが世界の平和につながる大きな一歩になると思う」と、作品の詩「これから」に込めた思いを語った。

 仲間さんはニュースやドキュメンタリーを見る中で、戦後から79年たった現在でも戦争や紛争がなくなっていないことに怒りを感じていたという。5月初旬から自身の中にある「怒り」と向き合いながら、1週間ほどで作品を仕上げた。

 また、セミが鳴き始めて、慰霊の日が近づくと小学生時代に平和学習で習った「月桃の花」が頭に浮かぶとして「短い命を一生懸命に生きようとするセミと、戦争で亡くなった方々の姿を重ね、神に祈りたくなる」と話す。

 母方の祖父母が戦後に生まれたことに触れ「沖縄戦からこれだけ時間がたっても、変わらない現状にあきらめを抱きそうになる。(平和への)祈りが薄れそうになるが、私たちが祈りをつながないといけない」と話し、戦争の記憶を風化させないために、今後できることを1人1人が考えていくことの重要性を強調した。 

(友寄開)