米兵少女暴行事件で、事件を起こした米兵が所属する嘉手納基地を抱える周辺市村長からは怒りと不安の声が上がった。
沖縄市、嘉手納町、北谷町でつくる「嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会」(三連協)会長の桑江朝千夫沖縄市長は「非常に凶悪な内容だ。過去にあったことがまた繰り返されてしまっている」と犯罪を強く批判し、「外務省が把握してから県への報告が遅くなったのはなぜなのか。凶悪な犯罪を、基地を抱える市町村民が知ることができないのは恐ろしいことだ」と述べた。
三連協の事務局を務める沖縄市の基地政策課には25日午後5時ごろ、沖縄防衛局から事件があったことを知らせる連絡があった。現在、より詳細な情報を求めている状況だという。
読谷村の石嶺伝実村長は「凶悪な事件だ。極めて残念で憤りを感じている」と厳しく批判した。「基地があるゆえの事件だ。周辺自治体は戦後ずっと異常な被害を受けている」と不快感をあらわにする。外務省からの報告がなかったことに対しても「本当に残念なこと。事実関係はきっちり伝えるべきだ」と語気を強めた。
(福田修平、金盛文香)