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漆喰の技法、若手に継承 琉球瓦葺技術保存会、認定団体に


漆喰の技法、若手に継承 琉球瓦葺技術保存会、認定団体に 琉球瓦葺の研修で技能者から技術を教わる若手職人ら(琉球瓦葺技術保存会提供)
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 琉球瓦葺技術保存会(八重瀬町、田端忠理事長)は、琉球文化圏に伝わる独自の瓦葺(ぶ)き技術の継承を目的に、技能者6人が若手を育成している。

 琉球瓦葺は目地や棟を漆喰(しっくい)で塗り固める手法や、瓦葺きから漆喰塗りまで1人の職人が担う工程が特徴だ。首里城再建などのほか、県内の文化財や古民家の修復で技能が必要とされている。

 技能者減少を受け、保存会の母体である県琉球赤瓦漆喰施工協同組合が2006年から人材育成研修を実施し、試験制度も導入。今年4月に技能者らが保存会を発足し、初級から中級までの職人に技能を伝えている。

 選定を受け、田端理事長(60)は「沖縄独特の建築技法が認められ意義深い。技術は県民の財産だ。世襲や縁故の垣根をなくし、興味を持つ人材を幅広く育てたい」と語った。

(岩切美穂)