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テニス錦織圭らを指導 高田充監督は沖縄・宮古島出身 情熱、気配り…「お父さんのよう」


テニス錦織圭らを指導 高田充監督は沖縄・宮古島出身 情熱、気配り…「お父さんのよう」 選手を鼓舞する高田充監督(左) =28日、パリ
この記事を書いた人 Avatar photo 古川 峻

 テニス男子ダブルスの錦織圭選手とダニエル太郎選手の1回戦。宮古島出身の高田充監督(沖縄工高―亜細亜大出)は近くの客席からガッツポーズを送ったり、拍手や声掛けしたりして選手を後押しした。「2人が鼓舞し合えるようにチームとしてバックアップする。こちらがエネルギーを与えないといけない」

 ロンドンとリオ・デジャネイロの両五輪を連覇したアンディ・マリーの英国ペアとの注目試合は、錦織選手らが先にマッチポイントを握ったが、ここから7連続失点で逆転負け。今大会で引退表明するマリーに観客は立ち上がって大歓声を送る中、高田監督は座ったまま沈痛な面持ちを浮かべた。この日はシングルスで全員が初戦敗退し、「この試合は行けると思ったのに」と悔やんだ。

 リオから五輪コーチに就き、パリで初めて監督に抜てきされた。長く男子代表のヘッドコーチを務め、選手とツアーを共にしてきた。選手村など普段と違う生活にも選手のストレスが少なくなるように気を配ってきた。「女子も含めて目配せが必要で今までにないエネルギーが必要だった。やりがいを感じる」

 錦織選手は高田監督について「何年も見てもらって、試合中のアドバイスにも助かった。人間としてもすごい好き」、ダニエル選手は「お父さんのように近い関係で、結婚式があれば絶対に呼ぶ。ずっとサポートしてもらっている」とそれぞれ感謝した。

 残る混合ダブルスと女子ダブルスへ、高田監督は「しっかりサポートして五輪の大舞台で経験を積んでもらえるようにしたい」と切り替えた。

(古川 峻)