【北部】沖縄本島北部にのみ生息する国の天然記念物、ホントウアカヒゲの白い個体がこのほど、北部の山中で撮影された。父親と思われる個体の後を追うような行動をしており、巣立ち直後とみられる。本島中部在住の女性が山歩き中に偶然撮影した。「とにかく愛くるしかった」と語る。
国立研究開発法人森林研究・整備機構の森林総合研究所九州支所の小高信彦主任研究員は「非常に珍しいものが見られて良かった」と語った。ホントウアカヒゲの幼鳥は巣立ち後、父と母の両方がしばらく世話をするという。
頻繁にヤンバルの山歩きをする国指定屋我地鳥獣保護区管理員の渡久地豊さんは、今回の個体は目が黒いことから、完全白化のアルビノではなく不完全白化の「バフ変」ではないかと指摘する。「今まで聞いたことがないトップクラスの驚き。体全体が白く、かなりレアなケースだと思う」と驚きを語った。
(石井恭子)