2021年1月、県立コザ高校2年の男子生徒=当時(17)=が自死したのは部活動の顧問だった元教諭のパワーハラスメントが原因などとして生徒の遺族が県に約1億3900万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回弁論が7日午前10時から、那覇地裁(藤井秀樹裁判長)で開かれる。
弁論では、原告である生徒の遺族が意見陳述する。被告の県は、原告である遺族の訴えを棄却するよう求める見込みだ。
訴状によると、元顧問は、生徒を叱る際に「気持ち悪い」などと暴言を伴う激しい叱責(しっせき)を繰り返した。これらが文部科学省が規定する「指導のガイドライン」で体罰などの「許されない指導」や、パワハラに当たる不法行為だとし、生徒が「自死を選択せざるを得ない心理状態に追い込まれた」と主張した。元顧問の「重過失」を指摘したほか、当時の校長や県が安全配慮義務に違反したとしている。