【竹富】八重山採択地区協議会が2025年度から4年間の中学公民教科書に育鵬社ではなく日本文教出版を選定した事を受け、同協議会を離脱していた竹富町の佐事安弘教育長は16日、本紙の取材に応じ、将来的な同協議会への復帰に前向きな姿勢を示した。その前提として、協議委員の選考などに関する規則の整備が必要だとした。
佐事教育長は協議会が育鵬社を採択しなかった事について「良かった」と評価した。「竹富に育鵬社は合わない」と述べ「八重山は一つ。採択地区も一つになる事が望ましい」とした。
竹富町は採択地区協議会が育鵬社を選定した事に反発し、2014年に同協議会から離脱して、15年から単独で教科書を採択している。
佐事教育長は「その時々のトップの政治的判断で、教科書が変わるのは良くない」とし、選定が恣意(しい)的に進められないようにするため「委員選考を3市町で決めるべきだ」などと訴え、規則が整えば復帰するとの考えを示した。竹富町教委は2日に定例会を開き、帝国書院の公民教科書を採択した。
(照屋大哲)