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「進学などで不利益ないよう」沖縄フリースクールが連絡協議会設立へ 「行政と制度作り議論したい」


「進学などで不利益ないよう」沖縄フリースクールが連絡協議会設立へ 「行政と制度作り議論したい」 協議会の立ち上げに取り組む西山哲平さん(左)と趣旨に賛同したフリースペースさくらの片山キャサリン沙織さん=23日、南城市内(西山さん提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 外間 愛也

 さまざまな理由で学校に通っていない児童生徒や保護者の支援などを目的に、南城市のNPO法人珊瑚舎スコーレ職員の西山哲平さん(44)が、「沖縄フリースクール居場所等連絡協議会(仮称)」の設立準備を進めている。

 27日現在、珊瑚舎を含め4団体が賛同しており、10月の設置を目指している。

 フリースクールに通う児童生徒が高校進学などで不利益を受けないよう、県教育委員会をはじめ行政機関などと協議していく予定。設立時点で10団体の参加を目標にしており、設立後も参加団体を随時募っていく。

 西山さんによるとフリースクールに通う中学生は、地域の公立学校に通っていないため成績がオール1となり、高校入試の内申などで不利になる事例が多い。校長判断でフリースクール側と調整の上、成績を付けてもらえる場合もあるが、少数だという。

 フリースクールに通った日数は学校長の判断で出席扱いにでき、文部科学省も学校や教育委員会で出席扱いの基準作成が必要との通知を出しているが、出席を認められない事例もあるという。

 フリースクールは基本的に運営補助がなく、授業料は公立の数倍になる場合もあり、この点への支援も求めたい考え。

 西山さんは「一団体、一個人で行政と協議していくのは難しいため、関連する組織や団体が連携し、行政と制度作りなどについて議論していきたい」と話し、賛同団体を募集している。

 問い合わせは珊瑚舎スコーレの西山さん、電話098(975)7781。

 (外間愛也)